数学で教わるあれやこれについて,人工知能に使われているだとか,ゲームに使われているだとか,様々な応用を示すのはとても良さそうな感じもするのだが,それは大学1年生に限るのではないか。線形代数のあれやこれが何の意味を持つのか,「○○工学ではこれこれこういう概念でこの性質を使います云々」といった形で教えてくれたら面白さがよく分かっただろうと思う。
だが中学生や高校生にこれをやるのはどうか。○○はロケットを飛ばすのに役に立ちますと言われても,ロケットに興味ない・・・となって終わりである。両方から遠すぎるのだ。将来の応用も遠いし,実際に使われる数学よりもずっと基礎的なことをやっているという点でも遠い。
もっと卑近な例を示すべきだ。というか基礎的な部分では卑近な例しか出てこないかもしれない。自分が中高生の時を振り返ってみる。中学生の時に役に立った数学は相似である。拡大・縮小コピーをするときの倍率指定で役に立った。これは良く覚えている。それからCADで図面を描いて工作をしていたときも相似が役に立った。それ以外は役に立っていない。
高校で一番役に立ったのは微分である。これはもう本当に便利で,同じ面積・体積で使う材料を最も少なくするにはどうすれば良いか?といった場合に活躍してくれた。そしてそういう場面は日常ではとても多かった(文化祭でなんか作るとか)。これは中学でも役に立っただろう。いや小学生でも使いどころはある。小学1年生でまず微分を教えるべきではないか。もちろんそれ以外のことは2年生以降に繰り下げる。
相変わらず数学ばかり取り上げられて腹が立つが,他の科目に微分みたいにすぐ使える手法はないなあ・・・逆上がりも結局できなかったし・・・