リーアム・ニーソンの映画出演100作目を記念する映画「探偵マーロウ」を見たかったのだが,最初から売れる気配がないもので,車で片道1時間か電車で往復1000円以上のところにある映画館しか放映しておらず,見るのを諦めた。
ジョン・ウィック:コンセクエンスを見たので感想を記しておく。
良かったところ
なんといっても続き物であるから,ジョン・ウィックを見ているのであれば見ないわけにはいかない。そういう意味で見られて良かったと言って良い。3時間弱の映画だが,長いとは感じなかった。ジュースの飲み方を調整したのでトイレに行かずに見切ることができた。
ロケを各地でやっているのだけれど,非日常の程度が強くて良かった。大阪にこんなとこあるかいなというくらい空間の演出が凝っており,いかにも裏の世界という感じである。こういうのを求めてこの映画を見ているのである。海外映画における日本の描写の雑さ(例えば日本=忍者・侍といった)というものを大量の制作費で強化するとこうなるのかという感想も得た。なんで電車に誰も乗っていないのよ。
色々な場所の人が出てくるのでみな思い思いに訛っていて良かった。その代わり英語のhが抜け落ちるなど聞き取りにくく字幕は必須であった。日本人の英語がそれなりに勉強した日本語訛りで大変良かった。後何より,キアヌ・リーヴスの日本語が様になっていた。ジェイソン・ステイサムの日本語があまりにもひどく真剣なシーンで失笑*1を買った(ただしローグアサシンはギャグ映画なのでこれで良い)のとは対照的である。
あと鉛筆は良かったね。
悪かったところ
ミスター・ノーバディが最悪である。突然やって来て,他の殺し屋より強いというのはどういうことなのか説明がない上に,役割もなかった。味方なのか敵なのかも分からない。そして何より,キアヌ・リーヴスが醸し出す殺し屋稼業の因果の重々しい感じと全くあっておらず白けてしまった。首席連合からウィンストンまで皆「分かったような」感じを出しているのに,一人だけド素人が混じっているのである。
最初にウィンストンが生かされた理由が結局なかったし,ジョン・ウィックはサクレ・クール寺院でなくもっと近くて安全なところを選べば良かった。階段のシーンは残り8分の設定なのに映像は10分かかっていた。
*1:思わず笑ってしまう,という意味