拒絶の理由を発見しないから

自然言語を利用した衒学的思想の駄作のうち低度のものを掲載しています。

ペーパードライバー

 教習所に入ったのが2013年の8月で,運転免許を取ったのが2014年の9月である。1年かけて取っている時点で運転する気がないのは明らかであった。教習所がやっている年2回やっている安全運転講習会に行くと運転させてもらえるのだが,これに2回だけ参加したきりである。7年以上のペーパードライバー歴である。

 車がないとやっていけない場所に住むことは就職が決まった段階から分かっていたのだが,運転できないことが念頭にあったので何の準備もなく現地に着いてしまった。自転車(ママチャリ)は持っていったが僕の体力ではそう遠くへは行けず,結局タクシー代が嵩んでいった。

 車を買っても維持費が相当かかるから,タクシー暮らしもさほど高くはないという話を聞いたことがあり,一理あるなと思っていたのだが,これはあくまでも23区……いや東京都心部での話だと実感した(杉並区内の井の頭通りや青梅街道でも流しのタクシーは全然捕まらない)。タクシーがそこにいないのである。電話して呼べば迎車料金を取られるし,待ち時間が発生する。それでも乗れればましである。タクシーに乗れずただ立ち尽くすという事態に至ったこともあった。なおバスという概念はあるが有名無実である。

 こうしたこともあって,車を手に入れると決意し,まずは運転の方を何とかしようと思って,ペーパードライバー講習を受けた。5,6万かかったが,これが結構良くて,どうやらなんとか運転できそうだというところに達した。

 運転できるようになったことに感慨はなく,自分の力では本来動かせないほど巨大な鉄の塊が動いていることに不思議な感覚を抱いている。そのうち身体性が拡張されて不思議な感覚はなくなるものと予想されるが,それまではヒヤヒヤしながらハンドルを握るのである。

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えんじ(明治通りと早稲田通りが交わる辺り)

 

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